嗅神経芽細胞腫というがんになって5年経った ②

癌サバイバー

前回の続き
2018年5月~

大学病院にはすでに予約が終わってて、予約日に耳鼻咽喉科へ行くのみとなった。
付き添いは娘。紹介状を持っていざ大学病院へ

この時は、自分が病気でこのような大きな大学病院へかかることになろうとは、夢にも思ってなかった。なので、病院のスケールのデカさ。人の多さに圧倒されてた。
病院内の案内図をもらい、診察へ。

看護師さんからのカンファレンスから始まり、診察が始まるまでは結構な時間がかかった。
予約時間は過ぎてたが、大病院はこんな感じかと妙な納得感。

名前を呼ばれて、緊張気味に診察室へ。
ちょっと年配のお医者さん。鼻の中をスコープで診察。
ここで、言われたのが「癌の詳しい診断はまだできない」
地元の病院での病理検査結果が不十分で診断ができないとのこと。で!地元から検体を取り寄せて再検査してからの治療となると言われた。
癌の種類によって治療が異なり、まず手術してからの抗がん剤や放射線治療なのか、放射線や抗がん剤を受けてからの手術になるのか現時点では判断できないと言われた。
検体取り寄せから、再検査の結果は早くて2週間かかると言われ「一刻を争う状況ではないのか??」と少しホッとした。

この日は、検査結果が出るまでにしておく検査の予約。大学病院は激込みなので、地元病院でできる検査はこの2週間でやっておくことになった。地元の市立病院には連絡済とのこと。
この日はこれだけで帰宅。

地元の市立病院での検査はMRI検査、PET検査。
MRI検査が筒状の機械に入り、検査する。病院によって違うのだが、市立病院ではゴーグルと耳栓して検査する。このゴーグルにはアニメのカニや亀が見れるようになってた。同じシーンの繰り返し。面白くも何ともない。子供用なのか??何てことを考えてるうちに無事に検査終了。

PET検査は厳重な感じの部屋に通された。新しい施設らしく、小さなクリニックといったところ。
飲みモノを水かお茶と指定され、持参。500㎖ペットボトル。
検査着に着替えて、点滴された。検査はレントゲン室のようなところに入り、点滴しながら行う。
撮影が終わったら、すごく狭い個室に入れられた。飲み物を飲みながらここで待機。
時間になったら、着替えて会計して帰宅。多めに水分を取ることと小さい子供には近づかないこと。
放射線が放出されてるからと言われた。
勿論、車の運転は出来ないので迎えにきてもらった。

PET検査の結果、腸に反応ありで後日追加で検査することになった。
胃と腸のカメラ検査。同時に行った。

腸カメラは前日から食べれるものが決まってる。消化のよいもの。そして朝は2ℓ近く下剤を飲む。
梅味の下剤。ポカリ味よりは少しマシだが、やはり飲みずらい。無の境地で飲み干すしかない。
途中でやめたら病院で飲まされる。これだけはさけたい。必死でのむ。そして出す!!

10回ほどトイレに行くと検査できる状態の便になるのさ!お尻は痛いよ。

まず胃から検査。口からカメラを挿入。おえおえの涙目で辛さMAX、でも間髪入れずに腸カメラ。
上からも下からもである。
点滴で眠くなる薬を入れてもらってるはずなのに、全く眠くならない。おえおえのあとのお腹の痛み。「痛いです」と訴えても「間もなく薬効いて眠くなりますよ~」なんて。
寝れないうちに検査終了。車椅子でベッドへ移動。
そして、ここから爆睡の1時間。検査終わってから薬が効いたらしい。

歩けるのを確認されて、着替える。
そうそう、したの検査衣は使い捨てなの。今風。膝丈でお尻が開くタイプのズボンよね。
看護師さんに「前後ろを間違わないように!」と念押しされた。そうよね…間違えたら、超ハズイ!!

そして、検査結果は「ポリープ」との診断。治療は後回しにしましょうとのことだった。

大学病院から病理検査の結果がでたと連絡を受けて、診察へ
結果は「嗅神経芽細胞腫」という癌。治療はまず手術してから治療方針を決定しますと言われた。
ここからは、早かった。術前の検査にカンファレンス。手術と病状の説明。
手術日はすでに予約されてて6月28日

この病気は脳に癌が入って、痛みや何かしらの脳に異常が出てから判明することが多いらしい。
その前に見つかったのは、ラッキーと言える。
カンファレンスを受ける時は娘が仕事で付き添うことができず、友達に付き添ってもらった。本当に感謝。
友達は大学病院には何度も付き添いで通ってるとのこで、案内書を見なくてもどこでも行けるほどの達人。とても助かった。

治療方針を決めるのにカンファレンスを受ける。手術を受けるであろう方が7人とその付き添いがカンファレンスを受ける部屋の前で待機
私は2番目だった。
呼ばれて中に入ると、なんと!!白衣の方達がたくさん!30人ほどはいたような気がする。
その人達の真ん中に診察の椅子があり、そこへ座った。みんなが見てる中で鼻にカメラを入れる。
え??なんで??別に生で見なくても…散々、写真とか撮ってたのに。それ見てで、よくね??
椅子に座って、5分も経ってないが特別何も言われず、「もういいですよ」と。
ドラマで見たことある風景!そう「白い巨塔」あのワンシーンのようだったが、鼻の穴を見られるのって。ドラマにはない設定だよな。

で、カンファレンスの結果は手術を受ける。その後、放射線治療となった。これは、手術で癌が取り切れる設定。
私の癌は鼻の皮膚から出てた分は、最初の止血手術で切除済みだが、まだ残ってて皮膚の内側から左目の上まであった。
脳を守るくも膜にも触ってるので、くも膜と硬膜も切除し足の太ももから膜の代わりになるものを取って移植 そして腫瘍切除 この時に鼻の骨も一緒に取る。ニオイを嗅ぐ神経も同時に失う。
手術後は、五感の一つ「嗅覚」を一生失うこととなる。この時点では全くピンと来てなかった。

続きは後日!!

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