嗅神経芽細胞腫というがんになって5年経った

癌サバイバー

2024年2月4日

月日の経つのは早い。
年を越してもう2月。必死で生きてるので時間はマッハで過ぎてく。

がんを患ってから5年経過した。
昨年の5月で5年。そして、転移したがんは今年の4月で5年。

いろいろと忘れそうなので、時間も経ったし
あの頃のことをもう一度書こうと思う。

2018年5月7日
朝、5時半くらいに大量の鼻血で目が覚めた。
ゴールデンウィークが終わり、休み中に会った妹から「なんか鼻声」と指摘され、そういえば鼻血が出ることもあったなと思い、休み明けに病院へ行ってみようかな~なんて軽い気持ちでいたことを思い出す。
当時は5年務めたフルタイムパートを3月で辞めて、絶賛「就活中」だった。
更新してもらえずの退職だったので、失業保険をもらっていたな。

この時の鼻血はもの凄い量だった。普段鼻血はあまり出たこともなく、とてもテンパってた。
そうやっても止まらない鼻血。押さえても口から出てくる。
今思うとこの時は「救急車」を呼ぶべきだったと思う。

家から車で5分ほどのとこに「夜間救急センター」があり、娘に連れてってもらった。
この時は鼻血を止めてくれると思ってたが、全く止まらない。
なので、詰めれるだけの脱脂綿を詰められて「病院が開く時間になったらすぐに受診」と言われて、紹介状を手渡された。

一旦帰宅。で息子に状態を説明し学校へ行ってもらう。
私は、血だらけの顔を何とか洗い、歯磨き。
で8時30分には近くにある耳鼻咽喉科へ向かった。

血だらけで病院へ行ったので、すぐに処置室へ入れてくれた。
が鼻血が止まらないので、赤ちゃんの涎掛けのようなものをして診察を待った。

こうしてる間も鼻血は止まらない。どんどん出てくる。押さえてるテッシュペーパーはすぐに使い物にならない。鼻からは「コトコト」と血が流れる音がしてて、出血のし過ぎで鼻の下からの感覚が無くなってた。流石に「これはまずい」と焦ったのを思い出す。
待ってる時間はとても長く感じられた。とにかく早く診察してほしいとの思いだった。

やっと診察室へ呼ばれた。出血がひどくでどこからの出血か判断できないが、とにかく出血を止めましょうとのことで鼻に「バルーン」ってものを入れて止血。まぁ、風船よね。鼻の中で膨らまして止血した。
この時の診断は、鼻の中の傷から出血してて焼いて止血するので手術と言われた。病名はなかった。
で!そのまま入院ということになり、一度帰宅したいと申し出るが却下となり呆然としたのを覚えてる。
この時、娘がいてくれたこと。丁度、4月で20歳になったことで手続き等が代わりにやってもらえたのは、本当にラッキーだったと思う。

急な入院。子供たちが代わるがわる入院してた頃は、私が用意してたけど…まさか自分は緊急で入院することになろうとは。

出血が多いのと、原因がつかめてないので全身麻酔で手術することになった。
手術同意書や術前検査で時間が経つのは早い。翌日の9時から手術だったので夕飯は抜き。もちろん、朝ごはんも。

鼻の中を焼くだけの手術なので時間は15分ほどと聴かされ、簡単に終わる!早く終われと思い手術へ向かった。

術後、病棟で目を覚ますと娘が神妙が顔つきで横に座ってた。開口一番に
「腫瘍があったってよ」と。続けて「出血がひどくて、危なかったらしいよ」と。

私は、あまり驚かず「そうなんだ」と答えた。
この時はこの手術で腫瘍は取り除かれたし、大丈夫だと確信してた。なんの根拠もない自信。

この後の説明で担当医から、腫瘍があり切除したこと。取った物は病理検査に出すので結果が入院中には出るとのこと。鼻の悪性腫瘍は珍しいので可能性は少ないけどゼロではない事を言われた。

すぐに退院できると思ってたのに、1週間も入院することになり。これには少しへこんだ。
鼻の手術後はキツイ。手術に楽はないけど、口呼吸で鼻からの鼻水やらは喉に下がる。息苦しさから、熟睡はできない。それに加えて、鼻に目一杯詰めてた包帯が喉に落ちて窒息しそうになった。
とはいえ、鼻だけが悪くてほかは元気なので少し回復してきたら早く家に帰りたいと思うが早く退院はさせてくれなかったな。

退院する日になっても、検査結果は出てなかった。代わりに「中間報告」なるものきてて、先生曰く「これが来るのはあまり良くない。悪性の可能性がある」と言われ、少し嫌な気分になった。
結果待ちとなる。

この待ってた時間は長かったな。
娘が翌年に成人式で、その着物を選びに行った。
選んでる時に私の友達が来て、入院してたことに驚いてた。「癌かも…」と伝えると大笑いしながら、「ないない~!癌の人はそんなに太ってない!」て言った。私もそうだよなと納得したよ。

いつも会社の健診では貧血やら、コレステロールやら何かしら引っかかってたのが、直近の健診では何も引っかからず、最高の結果だった。なので、尚更私が癌であるはずはないと思ってた。

なかなか結果が来ない。退院して2週間は経とうとしてた。
で、万一の事を想定して今できる検査をしておいた方が良いと言われて検査の予約をしてきた。
その翌日。病院から呼び出し。この日は娘がいないので、一人で病院へ行った。

診察室へ呼ばれ、席に着くやいなや…「癌でした」と言われた。
こんなあっさりと告知されるんだと呆然とした。
病名は詳しく検査しないとわからないとの事。3つほど、聞いたことのない病名を言われたが耳に入って来なかった。
この時点でここの病院では手に負えないとのことで、市立病院を紹介され検査もそっちでと言われた。すでに診察を翌日に予約されてて、娘と一緒に市立病院へ行くこととなった。
この病院の先生に「鼻血がたくさん出て、手術したから見つかった癌。運が良かったと思いますよ。これから治療ですが、今回のことで本当にラッキーだったと実感します。頑張ってください。」と励まされるが、この時は言ってる意味がわからなかった。癌でラッキーって何??とキレ気味だった。

そして市立病院では、すぐにCT検査をした。で、その後診察。
ここでも席に着く前に「癌ですね」といわれる。で、ここでは手に負えないと。
大学病院へ向かうことになる。

 

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